皆さんこんにちは~。
毎日寒いですねぇ。
工房までは自転車でくるので、寒いのは寒いのですが、「人から風邪をうつされない」メリットはけっこうデカイ。とおもっているので、ガマンして続けております。それにしても寒い。
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さて、月末発送に向けた追い込み制作アイテムの中から、すっきりショルダーバッグの工程の一部を撮ったので、掲載してみます。
胴(本体)部分をカットしてから成形が終わるまでです。
切ったりするのはタイヘンなんだろうけど、縫ったらくるっと裏返してハイ出来上がり。なんじゃないの?とお思いの方がいらっしゃるかもですが、そうでもないんですよ。
ふわふわっとしたファッションバッグのような革に比べて、タンニンなめしのようにある程度の硬さがあり、可塑性が強い革でバッグを作る場合、縫ったあとの成形作業が一苦労なんです。
それでは見て行きましょう。
まずは革に型紙を当てて、切り抜きます。
革包丁はつかわず、カッターナイフでやっています。
アウトラインを切り出したあと、ダーツのところを切り落とします。
次は縫い合わせ部分の厚みを減らします。
革漉き(かわすき)機を使い、まずは外周をぐるっと削り落とします。
次はダーツ部分を。
さらに、ミシンで縫いこんでいく奥の方も減らします。
一通り終わりました。
なお、左右3つずつ&下端中央に1つある、小さな刻みは縫製時のズレ防止のための目印です。
ダーツ部分を縫います。
こんなかんじ。
縫い始め(上側)の返し縫いは2目を二重に縫う程度ですが、後の成形作業で力のかかる縫い終わりの方は、3目を三重に縫っています。
これから裏返して成形しますが、その前に、リッパーで少しだけ切り開きます。
失敗したらヤバそうな雰囲気満点ですね(笑)
さすがに慎重になるので失敗したことはありませんが、あっ!ってなって、奥まで切り開いちゃったら修正はききませんので、本当に本当に終了!です。
そののち、ローラーで平らに広げていきます。
奥の方はすこし叩いたりもして、できるだけ平らに平らにしていきます。
表替えすとこのように。
それでは2枚を縫い合わせて参りましょう。
前出の「目印」がずれないように気をつけながら、ぐるりと縫います。
写真はダーツ部分を通過中の様子ですが、ここだけ厚みが3倍くらいになるので、ミシンの押さえの上下運動量を大きくして、やりすごします。
表返した時に縫い目付近がボコボコっとしないよう、すこし肉をとっておきます。
表返して縫い代部分を折返し、丹念に成形していきます。
このように仕上がりました~。
表返した時に、糸ができるだけ目立たないほうがきれいですから、針の跡が小さくなるよう、細い針を使って縫っています。
革を縫い合わせるのですから、糸は20番と、ご家庭の60番~30番に比べて太いものにならざるを得ませんが、針については家庭用の厚地用針の16番より細い14番という針を使います。
いろいろと工夫しながらやってるんですよ~。という感じが伝わったでしょうか?
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それではこのへんで失礼致します。
お風邪を召されませんよう、お気をつけください。