イタリアンレザーのロディアカバー発売します。(メイキングあり)

皆さんこんにちは。
連日暑くて大変ですね。
日本のあちこちで観測史上最高の気温を記録しているとか。
どんな背景があるのか知りませんが、なんか怖いですね。
熱中症にかからないように、お水や塩分の摂取を忘れないようにしないといけないですね。


さて、しばらく前のエントリーでお知らせしましたロディアカバーを発売することとなりましたのでお知らせいたします。
ネットショップ・実店舗、それぞれのお客様からリクエストをいただいておりましたので、やっと発売にこぎつけることが出来てほっとしています。
上記のエントリーではブラウン一色でしたが、ブラウン、キャメル、レッド、ネイビーの4色からお選びいただけるようにしました。

発売を記念して、恒例のメイキングを披露させていただきます。
写真が30枚以上あります。最後までよろしくお付き合いくださいm(_ _)m
まずは革の裏処理です。
革の裏はご存じのとおり起毛したような感じになってますが、これをツルッとした感じに仕上げるために、処理剤を塗ります。
仮に「処理剤」と書きましたが、イメージ的には洗濯のりのようにぬるっとした液体で、塗り込んで乾かすと、幾分硬くなり、表面はさらっと仕上がります。

赤い革で塗る前後の比較を。。
右の一部だけ塗らずにおきました。左側が仕上げ後です。光沢がありますね。

色のある革は表に使うものですが、裏の一部にヌメ革をあてます。このヌメ革の裏も同様に仕上げておきます。

仕上がった革です。
キレイに仕上がっているので革の表に見えるかもしれませんが、全部裏です。


では製作工程に移ります。
まずは表の裁断(左)と焼き印(右)。

革の表側にマスキングテープで目印をつけます。

この目印に沿って、革を薄くする機械を通しますと。。。

革の裏側がうすーく削ぎ取られます。
要は折れ曲がりやすくするための加工なのですね。

でも、そぎ落としたところは、冒頭でお目にかけた裏処理の成果も一緒にそぎ落とされてしまい、元通りの起毛状態になっているので、補修しておきます。

裏側にあてるヌメ革たちです。

フラップの裏側に来るポケット革にはロゴの焼き印を。

こんな風に並びます。

表の革にあててみましょう。こうですね。

ヌメ革のふちは線を付けて見栄えを良くします。

直線の3辺は表の革と縫い合わせた後で磨きをかけますが、曲線のところを仕上げるのは縫い合わせる前じゃないとできません。ので、今やっときます。

表の革にオス側のホックを留めます。奥に見えるのはハンドプレスという機械。
ホックの金具を挟んでギューッとカシメます。

ヌメ革の部品を所定の位置に仮止めして、いよいよ縫いつけです。

パチンととめたときに見えなくなる位置からスタートします。

1辺終わりました。

90度回転させて、再スタート。

このあたりでフラップ裏のポケット革が終わります。
よって、ここから先(しばらくの間)は表の革1枚だけになります。

ということは、そのままの糸調子で縫っていると、革が一枚になって抵抗が少なくなる分、上糸が強くなってしまい、下糸が引き上げられて、ハリが通った穴から下糸の色が見えるようになってしまいます。
よって、上糸を強く引っ張りすぎないように糸調子を調節してあげます。
当然、また2枚のところに差し掛かったら、糸調子は強めに戻します。

そんなこんなしながら、スタート地点+3目ほど重ね縫いした位置で縫い終わりです。

クローズアップ。
右側にぴょんと出てるのが、縫い初めの上糸と下糸。左側が縫い終わりのそれです。

次にメモパッドの裏表紙を差し込む革の下辺を縫います。
ここですね。

丁度の位置に線を引いて、、

縫います!

糸の始末をして、周囲の仕上げに移ります。
カドは90度のままですね。

ここを軽く丸めます。昔懐かしい彫刻刀を使います。
彫刻刀を手にする度に、「彫刻刀の前に手をおいちゃだめよ!」という先生の忠告を保健室で泣きながら思い出した昔が鮮明によみがえります。

次に、コバ(革の端)にやすりを掛け、平滑にします。
ちょいわかりにくいですが、左側がやすり掛け後、右がやる前です。

次に表の革と同じ色をさします。
クラフト染料といわれる着色剤です。

次いで、仕上げ剤を塗って磨き上げます。

シュシュッと。
で、一旦磨きあがったら、もう一度削るところからやり直して、さらに平滑になるように仕上げます。

最後にホックを付けて(コバ処理の前でもいいんですが;;)出来上がりです。

コバが美しく輝いています☆

切りっぱなしでラフな作風もいいですが、こういった小物をきっちり作り込むのもまたいいものです。
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併せてごらんください。


それでは失礼いたします~~。

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