イタリアンレザーのメンズトートバッグ(と新着ミシン)

皆さんこんにちは。
お元気でお過ごしですか?

4月の第1週から2週にかけて、隅田川沿いの桜がきれいに咲いていたのでちらっと写真を撮ったのですが、雨風のせいではかなく散ってしまい、ブログにアップする気を逸してしまいました。

それにしても「花冷え」とはよくいったものですね。
思い出す限り、桜のある情景には低い気温、そこそこの強さの風がリンクしています。
今年もそこのところだけ寒くて、花見客の皆さんがとても寒そうでした。。

さて、今日は1点もので作ったバッグを参考までに、、というかんじでお目にかけようと思います。
制作のきっかけは、ネットのみの時代にお財布をご購入いただいて、実店舗開店後に時々おいでになる男性のお客さんの依頼です。

何度かお見えになるうち、「革のトートバッグで、、特に凝ってなくていいんだけど、、男がラクに持てるような大きなものはないでしょうか?」的なご要望をお聞きするに至りました。
男性のお客様からは、同様のお問合せを伺うことは何度かあったのですが、結局カタチにしないまま時が過ぎてしまっていて、せっかくの既存のお客様のご要望でもあるので、今回やってみることにしました。

では早速ご覧いただきましょう。
ナチュラルセットでいろんな製品に使っているキャメルカラーのイタリアンレザーをたっぷり使って作りました。
幅は40センチ、高さ30センチ、マチ13センチの大きなバッグです。

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肩ががっしりした方でしたので、肩にかけたときにラクになる(楽にかけられてラクそうに見える)ように、ハンドルの付け根の幅を18センチと広めに採りました。
ごくプレーンなトートバッグですし、比較するものが無いので、この写真だけだと大きさの感覚が伝わりませんが、ハンドル間隔を一般的な15センチとかに狭めると、バランスの関係でバッグ本体がもっと大きくみえると思います。

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ハンドルは約23ミリ幅、長さは60センチです。
両脇と胴の底辺をそれぞれちょっとだけラウンドさせて、柔らかい印象にしています。

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ご希望で底鋲をつけました。
底は硬くしたいとのことでしたので、厚い不織布の芯を入れて、ナチュラルセットの製品としては初めての方法で取り付けました。
極々一般的な製法なのですが。ぐるっと中表で縫って表返すのではなく、胴と長辺とは表から縫ったあと、胴の脇を縫い合わせ、最後に底マチを縫うという順番になっています。

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底幅が40センチで、マチが13センチあるので、開口部も広いですね~。
ご要望でマグネットもファスナーも要らないとのことでしたので、さっぱりしています。
下に置くことが多い場合はファスナーを付けてもいいかもしれませんね。

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ナチュリラが立ってます。
どんだけ入るの~~?って感じですね;;

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他のバッグとの比較。
ランチトートは幼児か児童のように見えます。
よこながより幅がありますね;

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ここまでの写真をご覧いただいた限り、おそらくどなたも意識してないはずの、この側面のステッチ。
上述の通り、胴と底を縫い合わせてから、脇を縫い、その後に両脇のステッチをいれるとなると、高さが低かったり、素材がかなり柔らかい場合を除いて、普通のミシンでは縫えないのです。

今回使ったのは、先日購入したこのミシンです。
このショットだと、まあ、家庭用とは違う、いかつい工業用ミシン。という感じですが。。

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全景はこうなっています。

PLC-1691

JUKI PLC-1691

「ポストミシン」と呼ばれるタイプのミシンで、一般的なミシンとの大きな違いは、下糸が収まっている部分(窯)がにょきっと突き出している点。
通常のテーブル式とは違い、窯を仕立物の中につっこんで縫えるので、今回のように、半ば袋状態になっているものでも、マチや底などを縫うことが出来ます。
通常は平らなテーブルの下に収まっている窯が柱の先っちょについているので、柱=ポストが名前の由来です。

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カパッと開けると、下糸が巻いてあるボビンが見えます。DSC_8823

レザートートバッグの話から脱線しましたが、本線に戻さずにこの辺で終わりにします。

先日ご案内の通り、20日(鬼子母神)27日(千駄木)と手創り市に参加いたします。
お時間がありましたら、どうぞ遊びに来てください。

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