ロールペンケースのメイキング

みなさんこんにちは。
今年の梅雨は、ずいぶん真面目に梅雨ですね。
一旦止んだら、しばらく降らない(でいてくれる)つもりなのに、しとしと、、しとしと、、。

本日は、前回の革の手もみ工程に関するエントリにつづいて、ロールペンケースのメイキングをお目にかけようと思います。
これはまあ、バッグのように複雑な工程はなく、製品が出来上がってから見えなくなる部分もないので、すんなりご理解いただけると思います。
よろしくお付き合いください。

最初に、仕込みの終わった革の写真。
仕入れた状態では、3ミリ弱の厚みがありますので、それを本体、フラップ(ペン押さえ)、ペンポケット、マルチポケット用の幅に切り分け、本体は1.5ミリ位、それ以外は1ミリ位の厚みに減らします。
その後、揉んでほぐして、オイルを塗りこんで、寝かせる。。という工程を経て、こうなります。

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これが型紙です。
一番大きいのが本体、左がマルチポケット、下がペンポケット、大きいのに重なっているのがフラップです。

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それぞれを切り足した状態です。
ペンポケットは縫い付ける位置に線を引いてあります。

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その「線」のアップです。
ペンポケット側の線の間隔は、ダーツを寄せて膨らませて縫う関係で、本体側の線の間隔の2割増しになっています。

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ペンポケットの下端とフラップの上端は、ペンケースをくるくる巻く時の抵抗を減らす目的で、少し薄くしておきます。

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下から3センチ弱の幅で薄くなってます。

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これは表ですが、フラップの上端も薄くしました。
その後、焼き印を押しました。

DSC_2896これからペンポケットを縫い、その後、左側に見えるマルチポケットも続けて縫うことになるので、予め、マルチポケットの伸び防止のためのステッチを入れておきます。

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ペンポケットをタテに4箇所縫いました。
この後、右の端を上から下に向かって縫い、そのまま左方向に転回して、下端を縫い閉じ、マルチポケット→フラップと、時計回りにぐるりと一周縫うことになります。

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ペンポケットの下端を縫っているところです。

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下端のあと、マルチポケットをクリアし、フラップを縫っているところ。。

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もうすぐゴールですね♪

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ペンポケット下端の右端に少し乗り上げて、返し縫いをして終わりです。

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こんな感じ。

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次に革ひもを取り付けるハトメを打ちます。
まずは下穴を空けましょう。

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次にハトメとハトメ打ちを取り出します。
ハトメは2個のパーツから成っています。
左側に見えるAを革の表から通し、右側の薄いリング上のパーツBを、革の裏側に出てきたAの足に通した状態にして、銀色に光る打ち具でドカンを打ちます。

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ドカン。

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こうなります。

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次に革ひもを作りましょう。
革にカシメを打つための下穴を空けます。

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革ひもの先につけるツノを作ります。
水牛のツノを小さく削ったパーツと、Dカンを組み合わせます。

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ラジオペンチをDカンの内側に入れて、ググッと広げます。

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ツノが通せるくらい広がったら、ツノを通して、ペンチで元通りに閉じます。
傷がつかないような作りになっているのを使っています。

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出来ました。

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これを革ひもの端に通して、ハンドプレスを使ってカシメます。

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本体側も同様に。

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いよいよ最後の仕上げです。
彫刻刀の丸い刃を使って、直角になっているカドを落とします。

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できました~。

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それではくるくると巻いた写真を再掲して、終わりとさせていただきます。
ご覧頂きありがとうございましたm(_ _)m
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