はちみつパスケース
はちみつのような甘い香りを持ち歩けるパスケースです。
ほんのりと甘い香りのするタンニンなめしのヌメ革でパスケースを作りました。
タンニンなめしに使うタンニンが植物からとった成分であることは、ナチュラル系の革製品の普及に連れて、ご存知の方も増えたと思いますが、さて、実際にどんな植物から採られているのか?まではご存じない方も多いのではないでしょうか。
代表的なところとしては、
南アフリカ産の「ミモザ」
欧州産の「チェスナット(くり)」
南米産の「ケブラッチョ」
このような樹木からタンニン液が抽出され、革のなめしに使われています。
実際には、これらのタンニンを混ぜたり、順番につかったりと、なめし屋さんの秘伝のレシピがあるようですが、このパスケースに使った革は特にケブラッチョを多く使ってなめした革です。
ケブラッチョ。。なんだかかわいらしい響きですね。
ケブラッチョはとても硬くて丈夫な木で、線路の枕木や、牧場の柵などにつかわれるそうで、スペイン語で「硬くて斧を折る」という意味の名前らしいので、その硬さは想像に難くありません。
そんな硬くて頼りがいのありそうなケブラッチョですが、不釣り合いなほど、甘く優しい香りがします。
深くて、甘酸っぱい。濃いはちみつを連想させる、きゅんとする香りです。
良質な牛の原皮を、このケブラッチョを主としたタンニン液でなめして作られた革が、このパスケースの材料となっています。
形はオーソドックスなスタイルです。
革の厚みは気持ち厚めなので、シンプルながらも、ふくらみのあるやわらかな印象です。
タイプは「ノーマルタイプ」と「エイジドタイプ」の二つです。
白っぽい方がノーマルタイプで、お使いいただくうちに、写真のエイジドタイプの色を通り越して、もっと濃く深い色に変化します。
エイジドタイプの方は反応を進めさせるためにちょっと手を加えてあります。(オイルや染料を塗って色を濃くしているわけではありません)
ゆっくり変化を楽しみたい方はノーマル、急ぎ足の方はエイジドをお選びください。
タンニンなめしのヌメ革特有の深まりゆく色と、甘酸っぱくて丸い香り。
毎日顔を合せるのが楽しみになるパスケースです。